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乱歩作品の落語化。 今年の8月の末日、池袋演芸場にて、柳家喬太郎独演会が開催された。 そのときに、『赤い部屋』なる作品がかけられた(余談だが、同日、喬太郎はこの会の後、落語研究会で『牡丹燈籠』を演じている)。 これは、江戸川乱歩の不気味な短編である。 ある秘密クラブ。 少々の刺激には物足りなくなった連中が集まり、自分の異常な体験談を語るというもの。 演出効果を高めるために、部屋全体を赤い布で覆っている。 そこで、新入会員が語り始める。 私は世の中のたいていのことに飽き飽きしてしまいました。 そして最後に残された刺激を発見しました。 それは、殺人。 しかも、証拠の残らない殺人。 私は、現在までに99人の人を殺しています。 詳しく語られる殺人の数々。 この話はどこにいってしまうのだろうか。 ただし、最後にはオチがある(いわゆる落語的なオチではない)。 喬太郎がこの噺をかけるのは、初めてではない。 2004年に乱歩の作品をいくつも落語化するという企画があり、そのときに手がけたものの再演。 そのときには、三遊亭白鳥の『人間椅子』なんかもかけられていたようだ。 乱歩のこの手の作品は、不気味さが先行するので、朗読ならともかく落語には向いていないと思われている。 ただし、2004年の初演以来何度か演じられているようなので、いわば珍品として重宝されているのかもしれない。 |
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